- 税理士事務所はブラックな職場って本当?
- 人間関係は希薄?いじめとかもあるの?
- 転職して後悔してることってどんなこと?
- 税理士業界にあるあるな失敗事例とは?
税理士を目指す人の多く(というかほとんどすべて)が、
会計事務所で働きながら税理士試験合格を目指していきます。
ただ、実際に会計事務所に入社してみると、
「こんなはずでは…」と後悔する事態に遭遇する人も少なくありません。
税理士事務所に入社した後に、
後悔した…となりがちな失敗あるあるとして、
↓以下の4つを挙げることができます。
- 人間関係の悪化
- 残業時間の増加
- 給料が増えない
- 仕事量の増加
それぞれの失敗事例と対策方法について、順番に見ていきましょう。
この記事の目次
1. 人間関係の悪化
会計事務所に転職して後悔することの1つ目が、人間関係です。
全ての会計事務所に言えることではないですが、多くの人が会計事務所に転職することにより後悔しています。
なぜ会計事務所に転職すると、人間関係の悪化で後悔するのでしょうか
その理由には、繁忙期や税理士試験が関係しています。
まず、繁忙期についてですが、会計事務所の繁忙期は11月から5月と言われています。
繁忙期の間残業時間が多くなるため、会計事務所内の雰囲気が悪くなることはよくあります。
そんな時に転職した場合には、先輩達は教えている時間がないのに教えなければならない状態になり、口調もきつくなるでしょう。
次に税理士試験についてですが、会計事務所の職員の多くは税理士試験を受けています。
もちろん職員全員が合格すれば良いですが、先輩が不合格で自分は受かった場合などに、嫉妬で先輩から嫌がらせをされるということはよくある話です。
そのまま人間関係は悪化していきます。
私は人間関係で苦労しないために、面接の際などに会計事務所の見学を受けていました。
見学の際、職員の人はいい顔をしますが、人間普段の行いは出るものです。
人間関係で後悔することは多いので、転職の時から注意をしてみてください。
税理士事務所の人間関係は希薄なことも
税理士事務所での人間関係はとても希薄と私は常々感じています。
個人事務所だと従業員の人数は少ないですし、前の事務所ではチーム制をとっていたので少しは話す機会もありますが、正直仕事の話のみでプライベートな話はほとんどしていません。
過去に勤めていた職場ですと最低でも何人かは辞めてからでも連絡を取ったりはするのですが、以前勤めていた税理士事務所の場合は辞めてからは全く連絡を誰とも取っていません。
理由としてはまず年齢が一回り以上、上の人が多いので、和気あいあいとして皆で仲良くという雰囲気では全くないことです。
そして税理士事務所は個人事務所ですと基本的にどこでも人数が少ないので、周りから嫌われてしまうと仕事が成り立たなくなってしまいます。
そのため、当たり障りのないことしか言えません。
また、仕事に追われ過ぎていてあまりプライベートな話題をする余裕も正直なかったです。
そのため、税理士事務所でプライベートも仲良くできる人を見つけたいというような期待はあまり持たないことが無難です。
税理士事務所で「いじめ」ってあるの?
税理士事務所という職場内での「いじめ」は、
ないとは言い切れないのが現状です。
私が以前勤めていた事務所でも、
50代くらいの「お局(おつぼね)」と言われる先輩職員が周囲の新人をいじめているのを目撃したことがあります。
この人がいやらしいのは、
男性所員と女性所員に対する態度が全く違ったことですね。
女性所員には当たりがキツイのですが、
男性所員には媚びたような言い方で接していました。
しかも面と向かって相手の悪口を言うだけなら良いのですが、
文句を所長税理士に言いに行くんです。
いじめの対象になってしまっていた人は精神的にかなりまいっていましたね。
税理士事務所という小さな職場内では、所長税理士の権力は絶対的です。
所長税理士からの評価が下がると、
給料がなかなか上がらない、役職につけない、
めんどくさい顧問先ばかり担当させられる…などの不利益が生じます。
ただしこんな事務所は本当に一部ですし、
今勤めている事務所では全くそういう人はいないですね。
そもそも他人をいじめる余裕もないくらい、激務で忙しい事務所が多いかもしれません。
>>環境劣悪な「ブラック事務所」で働きたくない人が知っておくべきこと
2. 残業時間の増加
会計事務所に転職して後悔することの2つ目が、残業時間の増加です。
これはほとんどの会計事務所に対して言えることです。
繁忙期はもちろん、繁忙期以外も税務の申告は会社ごとに期限が決まっているため、期限に間に合わせるために残業することは珍しくありません。
そのため、通年を通して残業時間が多いです。
転職の際に注意すべきことは、固定残業があるかどうかです。
固定残業がある会計事務所は多くの場合、その固定残業を超えた残業や、その固定残業分の残業があります。
残業時間は多くの人の後悔ポイントでもあると言えます。
税理士事務所は繁忙期と閑散期で業務量がかなり違う
税理士事務所はブラックしかないと他業界の人から言われることが多いです。
ただし他業界の人からそのように言われるほど、
税理士事務所はブラックではありません。
税理士事務所のイメージとしては残業が多いという印象が強いですが、
確定申告時期のような一定の時期のみに限られてくる事務所も結構多いです。
また残業が繁忙期でもほとんどない事務所もあります。
そして8月には閑散期の事務所も多いのですが、
丁度税理士試験がその時期にあるため試験休暇を取らせてくれる事務所も多いです。
実際に私が以前勤めていた事務所でも、
試験前は休んで良いよと所長税理士自ら発信されていました。
事務所によっては有給休暇とは別に試験休暇をくれるところもあるため、
そういう意味ではホワイトだと言えます。
>>環境劣悪な「ブラック事務所」で働きたくない人が知っておくべきこと
3. 給料が増えない
会計事務所に転職して後悔することの3つ目が、給料が増えないことです。
これは全ての会計事務所に該当することではないです。
経験に応じて給与は増加することは多いのですが、中には転職した1年目は賞与がなしであったり、3年目まで昇給がないなど給与が増えないことも少なくありません。
会計事務所の代表は税理士であり、社長に経営の指導なども行なっているため、経費削減などについてはプロです。
また会計事務所は実力主義の業種でもあるため、転職したてでは給料が増えずらい傾向にあります。
転職を行う際には、年収モデルを聞いてみてください。
求人にも昇給モデルなどを書いている会計事務所も多くあるので、そのような会計事務所を選ぶと給料で後悔することは少ないでしょう。
給料は生活していくうえで最重要のポイントであるため、後悔のないようにしたいですね。
税理士事務所職員とうつ病
税理士事務所で働くとうつ病になってしまう人が一定数います。
実際に以前働いていた税理士事務所でもうつ病で退職した人がいました。
理由としては激務で精神的負担の多い仕事ということに尽きます。
まず残業がとにかく多いです。
確定申告時期となると定時に帰れることはまずありませんし、私は一番最悪な時で在宅勤務ですけど朝の5時まで業務をしていたこともあります。
しかも、そんな睡眠時間がほぼ取れないような状況であっても顧問先様の納税額がかかっているため、ミスは許されません。
ミスによっては取り返しのつかないものもあるので、常にプレッシャーとの戦いです。
そんな体力的にも精神的にもギリギリの状態で業務を行うため、病みやすい仕事です。
だからこそうつ病にならないように自分の限界を超えるような事務所で働かないことがベストです。
>>環境劣悪な「ブラック事務所」で働きたくない人が知っておくべきこと
4. 仕事量の増加
会計事務所に転職して後悔することの4つ目が、仕事量の増加です。
会計事務所の仕事は税金の計算、税務相談などになります。
多くの従業員が担当先を持ち、月次作業や相談を受けることになります。
そのため担当の数や担当先の規模により、後悔することがあります。
実際に私も税理士法人に法人成りしたばかりの法人に転職した際、担当先は約40件あり大変苦労し、転職を少し後悔しました。
転職したばかりの時には、担当先の会社の情報を知るだけでも一苦労なのでとても大変です。
転職の際には、面接で担当をどのくらいを何年目くらいでもつことになるのかを聞いてみてください。
転職して1年目は10件くらいであれば、苦労しすぎず楽しく仕事ができる範囲でしょう。
仕事量で後悔しないためにも、面接の際にしっかり質問して情報を集めるようにしましょう。
税理士事務所は「激務ブラック」状態なところも多い
税理士事務所の仕事はハッキリ言ってかなり激務です。
確定申告時期はまず定時で終わらないような件数を振られますし、
それ以外でも担当顧問先数が多かったり、
難易度が高い顧問先を担当すると決算時期は残業・休日出勤をせざる負えません。
また激務になってしまう理由は人手不足も原因の一つです。
残業が多い等の劣悪な環境の事務所ですと若い人が続かず辞めてしまいます。
その辞めた人の分の顧問先も申告期限があるため自分の担当顧問先にプラスして対応する必要があります。
しかも引継ぎも上手くいかないことも多いため、
過去の履歴等を調べるのに時間がかかり余計に激務となっていくのです。
また新規顧問先もそこに追加されていくため、
居れば居るほど大変な環境となっていきます。
経験値を上げたいという人にはピッタリですが、
自分のプライベートも重視したい人にはお勧めしません。
ブラックな税理士事務所を見分けるには?
税理士事務所はブラック企業が多い…
↑ネットの口コミでこういう評判を見つけて不安に感じている方は多いと思います。
結論から言うとこれはある程度事実です。
超低年収で職員を奴隷のように搾取している「ブラック事務所」も存在しているのが、
税理士業界の現実ですね。
もちろん、すべての税理士事務所がブラックというわけではありませんよ。
重要なのはブラック事務所の特徴を知っておき、見分けられるようにしておくことですね。
税理士事務所でブラックな事務所の見分け方で一番良いのが、
事務所で発信しているブログやSNSで休日出勤がないかどうかを確認することです。
私が以前転職しようとして応募した税理士事務所ではSNSで事務所の情報を発信されていたのですが、
過去の内容を見ると休日に事務所の片付けをされていたという内容の記事がアップされていました。
しかしそのような内容がアップされているということは、
繁忙期以外でも休日出勤があるということが判断できますし、
実質的な休みが少ない可能性が高いです。
また事務所内のイベントが多い場合も休みの日は半強制的にイベントに参加させられ、
プライベートな休日がないというケースもあるため、注意が必要です。
もし応募予定の事務所でSNSがあるのであれば見ておいた方が、
後々の入社後のギャップが少なくなるためお勧めです。
「税理士事務所は底辺ブラック」口コミ評判には要注意
「税理士事務所の職員は底辺ブラック」
↑ネットの口コミ評判でこういうことが言われることって多いですね。
確かに、税理士事務所でも従業員が数人しかいない事務所は底辺である可能性が高いです。
ただ、大手事務所であったり、ある程度従業員数がいる事務所であれば、制度や就業規則がキチンとされている事務所が多い印象ですね。
逆にいうと、従業員数が少ない事務所ですと理不尽なことも結構多いです。
実際に今私が勤めている事務所(従業員数名の小規模事務所)は、所長の気まぐれで方針が決定することが多いです。
例えば今までと同じような事務処理をしていたとしても、所長税理士のその時の気分次第ではNGが出ることもあります。
そのため、常に所長税理士のご機嫌の良いタイミングで報告をしなくてはいけない状況です。
また万一NGが出れば即座に処理方法を変える俊敏性も必要です。
そして残業もあるのですが、サービス残業のためホワイト企業に比べたら手取りも少ないので底辺だと感じます。
そのため、従業員数人の事務所にいく場合はよほど条件がよくない限りは経験を積みに行くというのみです。
結局、税理士事務所は「最悪のブラック労働環境」なのか?
税理士事務所の中には、ブラックで最悪な労働環境になっているところも少なくありません。
(そういう事務所を「ブラック事務所」と呼んだりします)
もちろん、全ての事務所がそうというわけではないです。
最近では労働環境を改善して従業員の定着率を高めようと努力している事務所も増えてきていますね。
(要は見きわめが大事)
以下では、私自身が働いた経験のあるブラック事務所の内情をお話しします。
まず私が最悪過ぎて辛いと思ってしまったことが、残業時間です。
入所してすぐに1人の所員が辞めてしまったのですが、ほとんど引継ぎもない中で辞めてしまったため、後の処理が途轍もなく大変で残業に残業を重ねるという事態でした。
まず定時に帰れることは全くと言っていい程なかったです。
ほぼ毎日3~4時間ほどは残業していました。
本当は残業途中で帰りたいと思う日もあったのですが、
所長税理士と上司の重い空気と重圧がすごくて、帰れる状況には全くありませんでした。
しかもそこまで働いても残業代は全くつきません。
勿論いろんなことを担当させてもらえるため、経験値は上がります。
ただプライベートは限りなくありません。
人手不足な業界且つギリギリの人数で回している事務所も多いため、最初は良い雰囲気でも一人辞めるだけでガラッと環境は変わります。
そういった覚悟を持って転職する方が後々苦しむことは少なくなってくると言えます。
ブラックな会計事務所で働きたくない人へ
税理士業界で働く人にとって、
どういう事務所で働くか?は、
その後の人生を決定してしまうほど重要な問題です。
ブラック事務所の労働環境は本当に過酷です。
激務すぎて税理士試験との両立なんて不可能ですし、
月給手取り16万円で毎日のように残業させられる…
みたいなこともあります。
会計事務所で働けるならとりあえずOK(どうせ独立するし…)
↑こういう感じで税理士業界に入ると失敗してしまうので注意してください。
ブラック事務所を最初から選択肢に入れないことが大切ですよ。
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