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税理士補助の仕事はきつい?会計事務所の仕事内容を経験者が解説

  • 税理士補助の仕事はきつい?
  • 年収は低い?残業が多くて激務って本当?
  • お客さんとのやりとりってどんな感じ?

税理士を目指す人は、他の税理士が開業している会計事務所(税理士事務所)で税理士補助として働き、5年〜10年ほどは修行するのが一般的です。

(試験に合格していない人は、この間に科目合格を積み重ねて5科目合格を達成します)

必然的に、誰しもが「税理士補助として修行する期間」があるわけなんですが、これがなかなかきついんです。

今回は、税理士補助として働く場合に「仕事がきつい…」と感じる瞬間について解説します。

これから税理士業界で働く人や、すでに会計事務所で働いている人は参考にしてみてください。

税理補助の仕事内容できつい瞬間5つ

↓税理士補助の仕事をしていて、特に「きつい」と感じるのは以下のような場面です。

  1. 年収が低くてきつい(ただし、例外あり)
  2. 仕事を覚えれば覚えるほど忙しくなってきつい
  3. お客さんとのやりとりにストレスが多くてきつい
  4. すべての業務において「ノーミス」が求められるのがきつい
  5. 本来の税理士業務以外についても相談されることが多くきつい

↑※青文字クリックでジャンプできます。

それぞれの内容について、詳しくみていきましょう。

1.年収が低くてきつい(ただし、例外あり)

未経験の税理士補助として会計事務所に入所した場合、年収は300万円〜350万円程度が相場です。

20代前半の人ならまあ「平均的」といえる年収額ですが、

この業界は20代後半〜30代からキャリアスタートする人も多いので、給料に不満を持っている人は少なくないですね。

税理士補助と比較されることが多い職種としては一般企業の経理職がありますが、それでも1割〜3割程度は低くなってしまうのが現実です。

経理職の場合、未経験採用だと年収350万円〜400万円程度になることが多いです。

それでいて、税理士補助には「税理士としての実務能力」が求められます。

(お客さんから見れば、自社を担当してくれる会計事務所職員が資格を持っていようがいまいがどうでもいいことですからね)

求められる仕事レベルの高さと、お給料の水準とが釣り合わないケースが多いのは、この業界で働く税理士補助の不満あるあるだったりしますね。

ただし、後で見るように「対応できる仕事」が増えれば増えるほど、インセンティブ(ボーナス)を受け取れる場面が多くなるのもこの仕事の特徴です。

中には無資格でも年収1000万円近く稼いでいる税理士補助もいますから、必ずしも悲観的になる必要はありません。

2.仕事を覚えれば覚えるほど忙しくなってきつい

会計事務所で働く税理士補助は「優秀な人ほど仕事がきつい」という特徴があります。

未経験で入社した場合、先輩の手伝いをしたり、小規模な事業者のクライアント担当になったりすることからスタートするケースが多いでしょう。

最初のうちは比較的落ち着いて働けると思いますが、3年〜5年程度の経験を積むと、自分一人である程度の規模の法人担当を任されるようになります。

こうなると仕事の忙しさはぐっと増してきます。

あと、担当しているのが個人事業主顧客ばっかりだったりすると、確定申告の時期に業務が集中して超激務になりがちですね。

法律で定められた申告期日は動かせませんから、間に合わなければ残業や休日出勤となりますが、

残業代を割増賃金で払ってくれるかどうかは所長税理士の考え方次第です。

(大手の企業では残業代が出ないとかありえないですが、会計事務所なんてどこも小さな組織なんで、労働法のルールなんて守られていないのが現実です)

3.お客さんとのやりとりにストレスが多くてきつい

会計事務所のお客さん(クライアント)は中小企業の経営者さん達ですが、中には難しいタイプの人もいます。

クライアントの税務申告の代理をするのが私たちの仕事なわけですが、クライアントがきちんと資料を出してくれないことには申告のしようがありません。

クライアントの中には、連絡が付かない、資料の集まりが思わしくない(なのに遅れると逆ギレしてくる…」)という人も少なくありません。

私の場合、不足資料を請求しようにも連絡が付かず、資料が届いたのは申告期限の数日前ということもありました。

4.すべての業務において「ノーミス」が求められるのがきつい

会計事務所で働く税理士補助は、すべての業務において「ノーミス」が求められます。

決算書や申告書の内容に1円でもまちがいがあれば、クライアントの利益に関わりかねないからです。

ミスによってクライアントに損害を与えてしまったような場合、クライアントから契約解除された上で損害賠償請求を受けるようなケースもあります。

税理士賠償責任の保険制度なんかもありますが、会計事務所に支払い義務が生じるケースもあります。

さらにいうと、税制改正の発表が毎年のようにあり、その上で新設のルールもどんどん追加されていきます。

近年の大きなところでは、マイナンバー制度、消費税軽減税理、インボイス税度といったものがありましたが、こうした新しいルールにもどんどん対応していかないとミスにつながります。

5.本来の税理士業務以外についても相談されることが多くきつい

実務経験の増加と共に、クライアントから税務に関する相談が増えます。

税務以外の会計や社会保険についても同様で、問い合わせ内容は

  • 資金繰り対策(金融機関との融資交渉)
  • 補助金や助成金の手続き
  • 節税対策
  • 暗号資産の税金
  • 相続対策
  • 生命保険の提案

などなど、多岐にわたります。

範囲がきわめて広いため、私たち自身がよく理解できていない制度も当然あります。

しかし、クライアントはこちらのことを「会計や税務のプロ」という目で見ていますから、「わかりません」ではすみません。

(最悪の場合、顧問契約を切られてしまいます)

このため、会計事務所で働く税理士補助は、

日頃から所内勉強会・オンラインセミナー・税理士向け書籍等で、積極的なインプットを重ねるのです。

また、クライアントからは、税理士業務とは本来異なる作業代行・提案・意見も求められます。

例えば、社労士の範疇である給与計算や労務の相談、

リスクに備えた生命保険や収入保障の提案、補助金や助成金の申請の意見や手続きの代行です。

税理士補助には「修行期間」が必要

税理士を目指す人の多くは、将来的に独立して自分の事務所を設立することを目指していると思います。

しかし、どんなに優秀な人あったとしても、税理士としての実務を学んでからでないと独立することなんてできません。

(これは税理士だろうが会計士だろうが、弁護士だろうが同じことですね)

税理士補助は「勉強したことが実務で活かせる仕事」

税理士補助は、実務経験を積んでも「学び続ける」というきつさがあります。

これは裏を返せば、「学ぶことが力になる」という意味でもあるのです。

例えば、税理士試験対策として簿記や税法について勉強しますが、これら学んだ内容は翌日から実務で使える知識になります。

営業マンなどだと、ビジネス書などでいくら勉強をしても、それらがすぐに成果につながることはほぼないですよね。

税理士補助という職業の場合、勉強と実務が非常にリンクしているのが特徴です。

常に勉強することが求められるきつい仕事であるのは事実ですが、学べば学ぶほど、仕事の実力もどんどんついてくるというわけですね。

一人前になると仕事が楽しくなってくる

私は、税理士補助の仕事がきついのは、知識が不十分な新人の時期だけだと思っています。

(つまり、最初のうちが一番しんどくて、経験を積むほど仕事は楽になってくる)

私たち税理士補助は、クライアントである中小企業経営者に対して、助言や提案を行います。

会計や税務についてのアドバイスをするのが基本ですが、クライアントとの信頼関係ができてくると、いろいろな相談を受けることがあります。

信頼されれば、依頼が増える一方でそれにともなうインセンティブ(相談を受けたことに対しての報酬)も増えてきます。

それらは自分が所属する事務所の収入になるわけですが、私たち職員に対してボーナスとして反映されるケースもありますね。

「会計事務所の税理士補助は年収が低い」といわれがちですが、このインセンティブにより、年収がかなり多くなるケースもあるんですよ。

知識の積み重ねが、他者との差別化になり、こなせる業務の範囲が広がります。

そして満足が得られる仕事につながります。

税務だけでなく「経営者のパートナー」を目指す

税務の範疇を超えて学び続けることで、クライアントへの改善案が幾つも頭に浮かぶようになるでしょう。

消費税納税の軽減、複数の保険契約の見直し、補助金制度が適用、といったようにです。

このような案が浮かぶと手を動かしたくなり、直ぐに表計算ソフトに入力してシミュレーションし、そして提案していきます。

働き始めた当初は「経理補助」のような働き方できつい・割に合わないと感じる部分も多いでしょう。

しかし、実務経験を重ねて経営者のパートナーのような立場で仕事ができるようになると、この仕事はとても楽しくなってくるはずです。

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